2012 UCIパラサイクリングトラック世界選手権

新体制下、ポイント伸ばしてロンドンへ!



 2012UCIパラサイクリングトラック世界選手権参加にあたりまして、ご支援ご声援頂きました関係者の皆様、ありがとうございました。 厚く御礼申し上げます。 いよいよロンドンパラリンピックです。これからも何卒よろしくお願い申し上げます。

 日本障害者自転車協会理事 日本チームリーダー権丈泰巳

 2012UCIパラサイクリングトラック世界選手権はアメリカのロサンゼルスで29日から12日まで開催された。
 ロンドンパラリンピック参加枠獲得に向けてのポイント争いは今大会が最後。日本もナショナルチームを編成して20113月のトラック世界選手権、5月の ロードワールドカップ第1戦(シドニー大会)、7月の第3戦(カナダ、ベ・コモ大会)、9月のロード世界選手権、11月のオセアニア選手権トラックと1カ月おきに遠征を繰り返し、ポイントの積み上げを進めた。迎えた最終戦のトラック世界選手権には、ポイント獲得・さらなるロンドン参加枠獲得を目指して、大城竜之(B,チームチェブロ・文京盲学校)・伊藤保文(大城のパイロット、JPCA/日本競輪選手会京都支部)ペア、藤田征樹(C3,チームチェブロ/日立建機)、石井雅史(C4、チームスキップ/藤沢みらい創造)、阿部学宏(C5,スペードエース・銚子屋本店)、田中哲也(C2,北海道)の6名の選手が派遣された。

 26日、選手・スタッフは、成田空港からアメリカ・ロサンゼルス空港へ向け出発。長いフライトではあるが直行便で乗り換えもなく、選手にとっては負担が軽減できた。

現地到着、気温は20度前後と過ごしやすい気候。選手は、空港から主催者の用意したバスでホテルへと移動。機材はメカニック同行で会場のベロドロームへ移動。スタッフはレンタカーで移動した。その日は移動疲れもあるためホテルでゆっくりした。


 27日、曇り時々雨で、カリフォルニアの青空は見えず。午前中にベロドロームに行き、自転車を組み立て、12時から13時半まで公式練習を行った。各自バンクの感触を確認しながら走行した。

その後大城と田中は会場から10kmちょっと離れたUCIのホテルに移動し、クラス分けを受けた。



クラス分け会場の案内
過去にクラス分けに関して日本は当時の役員による大失態があっただけに常に慎重になる
ここ数年はしっかりした体制で行っているので今回も問題なく終わった

 28日、本日はスカッと晴れたきれいな青空。公式練習2日目で、9時から1時間半各々自由に走り、自転車や身体の状態やバンクの感触などを確認した。
 午後、選手は完全にフリーで、マッサージを受けるなど、ゆっくりと身体のケアにあてた。



 29日、本日より大会が開始。日本チームはレースがないので、午前中に会場に向かってローラーで軽く回してリカバリーを行った。

2月10日(金)大会2日目 藤田と大城・伊藤ペアが7位でポイントゲット

 Cクラスは個人追抜き。予選はタイム計測で、上位4人が決勝に進出。各選手は自己ベストを目標としていたが、残念ながらタイムの更新はならなかった。走路の状態から全体的にタイムは低めではあるが、トップクラスの選手はその中でもベストもしくはそれに近いタイムで走っており、力の差がより出やすいレースとなった。そのような中、藤田が7位に入賞しポイントを獲得した。

 タンデムは1kmタイムトライアル。事前のバイクチェックで、ハンドルバーのポジションにクレームがつき、スタート直前に位置が大きくずらされたため、ベストの状態で走ることが難しかった。そのような中、5秒台前半のタイムを出し、7位入賞、ポイントを獲得できた。

 C2クラス 3km個人追抜

1  LYNCH Colin IRL 3:51.640

2  LIANG Gui Hua CHN 3:57.534

3  MACCHI Fabrizio ITA 3:59.072

16 田中哲也 JPN 4:36.346

 C3クラス 3km個人追抜

1  NICHOLAS David AUS 3:41.639

2  KENNY Darren GBR OVR

3  GUTIERREZ BERNGUEL Juan Emilio ESP 3:49.233

7 藤田征樹 JPN 3:53.550

 C4クラス 4km個人追抜

1  NOVAK Carol-Eduard ROU 4:47.927

2  JEZEK Jiri CZE 4:50.852

3  CUNDY Jody GBR 4:55.958

13 石井雅史  JPN 5:13.888

 C5クラス 4km個人追抜

1  GALLAGHER Michael T AUS 4:39.339

2  LIU Xinyang CHN 4:40.090

3  TARLAO Andrea ITA 4:48.159

DSQ 阿部学宏 JPN

 Bクラス 1kmタイムトライアル

1  KAPPES Anthony / MACLEAN Craig  GBR 1:03.013

2  FACHIE Neil/ STONEY Barney  GBR 1:03.112

3  OOST Rinne / BOS Patrick  1:04.183

7  OSHIRO Tatsuyuki / ITO Yasufumi  JPN  1:05.381


大城・伊藤ペア


2月11日(土)3日目  石井が5位に 藤田は6位 Cクラス1キロTT

 Cクラスの1kmタイムトライアル。こちらも目標は自己ベストであったが、更新は残念ながら出来なかった。しかし藤田が自己ベストに近いタイム、石井はベストには遠いものの復活を予感させる走りを見せ、見事2人が入賞。ポイントを大きく稼いだ。

 C4クラス 1kmタイムトライアル

1  CUNDY Jody  GBR  1:06.001

2  BOUSKA Jiri  CZE  1:09.025

3  NOVAK Carol Eduard  ROU  1:09.316

5  石井雅史  JPN  1:11.278

 C3クラス 1kmタイムトライアル

1  KENNY Darren  GBR 1:12:496

2  NICHOLAS David  AUS 1:13.912

3  MC KEOWN Shaun  GBR 1:14.347

6 藤田征樹 JPN  1:14.909

 C2クラス 1kmタイムトライアル

1  XIE Hao  CHN  1:17.642

2  LIANG Gui Hua  CHN  1:17.987

3  GRAF Tobias  GER  1:18.391

15  田中哲也  JPN  1:28.211

 C5クラス 1kmタイムトライアル

1  BUTTERWORTH Jon-Allan  GBR  1:07.212

2  Xin Yang  CHN  1:07.582

3  CABELLO LLAMAS Alfonso  ESP  1:07.876

17 阿部学宏  JPN  1:15.904



石井雅史


2月12日(日)4日目最終日  大城・伊藤、強豪破って5位に-スプリント

 タンデムはスプリント。各国、エリートの世界選手権やオリンピック等で活躍した選手や現役エリート選手の23番手などがパイロットを務めており、非常にレベルの高い、白熱したレースが繰り広げられた。

 大城・伊藤ペアは予選の200m108776位で通過した。1/4決勝はオランダのOOST/BOSペア(オランダ)と対戦したが、残念ながら2-0で敗れた。その後5-6位決定戦に回り、PALANTRANI/CHIAPPAペア(イタリア)と対戦した。パイロットのCHIAPPAは世界選手権、オリンピックとスプリントで活躍した歴戦の猛者であるが、1本勝負を見事勝ち取り、5位入賞を果たした。

 チームスプリントは日本チーム初の出場であった。まだまだ慣れない部分があったが、10位とは2秒弱差の5875314位。今後、この種目での入賞、ポイント獲得も見える、非常に重要な経験となった。


チームスプリントに挑んだ日本チーム 田中・藤田・石井

超強豪のイタリアに勝って5位に入った 自信を持って良い


総評

 本大会ではメダル獲得はならず、また目標としていた自己ベストも出すことはできなかった。しかしながら、5種目で入賞し、昨年の大会を上回るポイントを獲得するなど、徐々にではあるが、新体制となった日本チームのレベルアップが見えてきたのではないかと言える。本大会で参加枠獲得に向けた戦いは終了し、これからはロンドンパラリンピック本番に向かってチームは進んでいく。世界との溝は依然存在するが、決して埋められないものでないことも実感でき、いい兆しをつかんで改めてこれからスタートできるのではないかと感じている

今後も日本パラサイクリングチームをよろしくお願いします!


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